自衛隊のイラク派兵は戦争行為! ─「映画の自由と真実ネット」はイラク派兵に反対する!─ 我が国は、アメリカに言われるままにイラク戦争を支持し、アメリカに言われるままに有事立法を作り、アメリカに言われるままにイラク特措法を成立させました。そしていま小泉内閣は、アメリカに言われるままに自衛隊をイラクに派兵しようとしています。 そもそもイラク戦争の「大義」であった大量破壊兵器は見つからず、米英政府が侵攻の根拠にしてきた「証拠」もでっち上げの偽物であったことが暴露されています。アメリカが進めるイラク戦争には、もはや「正義」も「真実」もありません。 イラクはいま、無法・残虐な戦争に続き、軍事占領によってイラク国民の不満と抵抗が高まり、全土が戦闘地域化して、連日のように米軍などが攻撃されています。自衛隊のイラク派兵は、米英の占領軍支援であり、戦争行為そのものになってしまいます。米英軍とともにイラク国民に銃口を向け、イラク国民を殺傷しかねない自衛隊の派兵を、イラク国民は誰も求めてはいません。米英政府や小泉内閣は「テロとの戦い」を強調し、戦争と占領を正当化しようと躍起ですが、かえってテロ攻撃を誘発し、テロと報復攻撃の悪循環をもたらしています。 自衛隊を戦争状態のイラクへ派兵することは、平和憲法の実質的な破壊です。それだけではありません。小泉首相は、2005年11月までに憲法改憲案を作成するよう自民党に指示しました。自民党は来年の通常国会に、改憲のための「国民投票法案」を提出しようとしています。また小泉内閣は、有事に際して国民を統制する「国民保護法制」を来年の通常国会に提出しようとしています。国民の自由と権利を統制して、日本を本格的な「戦争国家」にしようというのです。映画すら自由に作れなかった戦前・戦中への回帰です。 ブッシュ大統領がイラクを攻撃しようとするとき、ハリウッドの映画人は真っ先に反対に立ち上がりました。日本の映画人も立ち上がりました。私たち日本の映画人、映画愛好者は、いままた自衛隊のイラク派兵反対の声を上げ、立ち上がります。 イラクに派兵された日本の自衛隊がイラク国民を殺し、あるいは自らが殺される姿を、私たちは断じて見たくありません。そんなことのために平和憲法が蹂躙されるのは、何にもまして許しがたいことです。 映画による日本の侵略戦争の歴史偽造と闘い、歴史の真実を希求する運動の中から生まれた私たち「映画の自由と真実を守る全国ネットワーク」は、アメリカに言われるがままに憲法を破壊し、イラク国民に銃口を向ける自衛隊のイラク派兵に怒りを込めて反対します。いま必要なのは、軍事占領の支援ではなく、主権をイラク国民に返し、国連のもとで復興・人道支援を進めることです。 2003年11月28日 映画の自由と真実を守る全国ネットワーク 代表委員 大澤 豊(映画監督)
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