アットマークドットコム株式会社(東京都練馬区のアニメ制作会社、代表:桝井剛)で2015年4月に採用されたA氏は、採用募集内容にはなかった週休1日の2交替勤務(1日12時間勤務)という長時間労働を強いられ、僅か半年後には体調を崩し退職を余儀なくされました。その間、法定通りの残業代は支払われず、しかも採用直後は「試用期間」という名目で月額13万円という最低賃金以下の賃金で2ヶ月近く働かせていました。今なおアニメ産業では「研修制度」という名のもとに違法に最賃以下で働かせる会社が少なくありません。固定残業代といいながら、実質的には無制限に働かせる悪徳企業も横行しています。
アットマークに採用されたA氏は、会社の悪質な違法状態に憤り映演労連フリーユニオンへの相談を開始しましたが、長時間の過酷な業務に耐えられず体調を崩し、採用から半年経過後に退職を余儀なくされたのです。
労働組合の指摘に開き直るアットマーク経営
A氏から相談を受けた映演労連フリーユニオンは2015年11月に団体交渉を申し入れましたが、会社側はまともに交渉に応じようとせず、翌2016年の1月下旬になって漸く団交の席に着きました。しかし、冒頭から会社側は「あなた方は社内に設けられた組合ではない。組合としてはグレーゾーンだ」と言い放ち、既に申し入れていた残業不払い等の要求についても「これから精査する」の一点張りで労基法への違反について反省することはありませんでした。
その後も約束した資料提供も源泉徴収票の提出にも応じない等、自主交渉では前進が見られなかったことから、東京都労働委員会にあっせん申請しましたが、会社側はこれを拒否するという信じ難い暴挙に出たのです。
アットマーク事件の舞台は労働審判へ 傍聴支援へのご協力を!
第1回審判は9月16日(金) 13:30〜 東京地裁13階民事36部
改善どころか微塵の反省も見られない会社に対して、労働審判に舞台を移して解決を迫ることにしました。労働審判とは裁判官1名と民間の審判員2名が、労働者と使用者との間の民事紛争を解決する手続きです。第1回目のアットマーク事件は9月16日(金)13:30より東京地裁13階民事36部で開催されます。早期全面解決を図るため、多くの皆様へ傍聴支援を訴えます。ご協力のほどよろしくお願いいたします。